図書室の姫




────────…
─────…

暫くして久野は泣き止んだ。

俺の腕の中で小さくなって丸まっていた。



「そんなこと…言ってくれたヤツ初めてだ」


「そうか…」




クス



「お前は変わっているな」


「久野ほどじゃないよ」


「五月蝿いよっ」


「なぁ今どんな顔して言っってんの?」


「…教えないさ」


「そうか…」



「もう離せ…」


「うん…ってゴメン!」


ふと我にかえると
俺は何してたんだ!?って思う…

だけど後悔なんてしてない。



スク



俺たちは立ち上がった。



久野は俺の目をしっかりとみていた。





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