図書室の姫
「田宮岬…か
あたしもお前のこと知りたい…ダメか?」
思いもしなかったことを久野が言った。
驚いたがそれ以上に嬉しかった。
俺たちは関わっているということに。
「いいよッ」
俺は笑ってそう答えた。
「っ…」
久野が真っ赤になった。
「おい、熱でもあるのか?」
俺は久野の額に顔を近づけた。
コツン
久野と目があった。
相変わらず顔は真っ赤で驚いた顔をしていた。
「おい、どうし…」
「…天然」
「…え?」
俺が言い終わる前に久野がなんか呟いた。