図書室の姫
「ってことはぁ!
岬の友達…特別なヤツは俺にっても友達だ!
よろしく、久野サン!」
「あぁ…」
少し驚きながらもヒロと握手をしていた。
─ザワッ
周りは俺たちのことを見て、口々に驚きを隠せないようだった。
この日から久野充美は改めて、クラスに馴染んだように見えた。
「久野…なんか無理してないよな…?」
「無理してないさ…
まぁちょっと毎日が賑やかになったかな。
田宮のおかげで…。
感謝するよ、きっかけをくれたのはお前がいたからだ」
そう言って恥ずかしそうに笑う久野に俺はまたドキドキしていた…