図書室の姫




カラオケから帰るときに、俺はずっと気になっていたことをヒロに聞いた。



「ヒロは…園見と付き合っているのか?」


「……」


「……」



二人はキャラでもなく、赤くなって俯いた。



「「実は…付き合ってます!」」



二人は息ぴったりで答えた。



「そうだったのか…」

俺が少々引きぎみで答えたると。二人はまた手を繋いで、

「じゃあ、またね〜!」

「バイバ〜イ!」



二人は幸せそうに一緒に帰って行った。




「…俺たちも帰ろうぜ」


「…そうだな」



俺達は無言で並んでゆっくり歩いた。



なぜだろう…




久野が隣にいることがとても穏やかな気分になる俺がいた…











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