『~♪ ~♪』

奈津からだった。

「電話だ…」

「もしもし?」

『もしもし!?』

「どうした?」

『裕君知らない?』

「裕……?」

『ずっと、家に帰ってないみたいで…』

「え…?」

『さっきから、雅也たちと探してるんだけど…』

「電話してみたら…」

『繋がらないの!友梨亜なんか知らない?』

『友梨亜!?』

気がついたらあたしは、家を飛び出して走っていた。

裕を探していた。

『裕を失いたくない』
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