焦空
新幹線が来ない間…

裕のことをずっと考えていた。

どうしよう…

もう二度と会えなくなったら……

そう思うと、涙が……

あたしは、すぐに涙を拭いた。

泣いちゃいけない。

強くなるって決めたんだから。

長い時間…乗っていた。

東京に着いたとき、病院に走って行った。

「雅也君…裕は…」

「友梨亜ちゃん、来てくれたんだ。」

「そんなこといいから!裕は?」

「落ち着いて聞いて。今…手術室にいる。」

え…時が止まった。

あたしの中での時が……
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