「裕…目・開けてよ。」

「前みたいに、笑ってよ。あたしのこと馬鹿にしてよ。」

「友梨亜ちゃん…これ。」

雅也君が渡してくれたのは……

手紙だった。

『友梨亜へ

前、俺に手紙書いたよな。

まだ、大事にとってある。

もしかしたら…これ読んでる頃はさ~…

俺、死んでるかもしんねーけど…

お前は、ちゃんと生きろよ。

てか、やりたいことやってー

楽しく過ごして…

俺のことなんか忘れちゃえ!

とにかく、幸せになれよ。

P.S 約束、守れなくてゴメンな?

ずっと、友梨亜のこと愛してる。

裕より』

「裕…死んでないよ。ちゃんと、ここに生きてるじゃん。」

大粒の涙がこぼれた。

雅也君も泣いていた。

「裕を忘れるなんてできないよ…裕がいなきゃ幸せになんてなれないよ?」

裕からの手紙は、涙で濡れた。

お願い、裕…目開けて。
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