甘の弱な君が好き【完】
橙真side
パシリをクビにする、
予想もしてなかった藍からの告白に、パニックに陥った挙句出た言葉だった。
女って正直めんどくさい。
昔から自分の顔が秀でていいことはわかっていた。
みんな俺の顔がいいだけで近づいて来て、この性格を知ると勝手に幻滅して、泣き喚いて離れていくやつばかりだった。
昨日まできゃーきゃー騒いでたくせに、やれ調子に乗っているだ、顔だけだ、態度を変える。
女ってそういう生き物
スカウトされてアイドルになって、たくさんのファンができた。
自分の本当の性格を晒すより王子様のキャラクターを演じている方が楽だった。
人気になって同世代では俺らの名前を知らない人はいないほど有名になった。その分、背負うものも大きくなった。