甘の弱な君が好き【完】

だめだ。これ以上蒼くんに迷惑をかけるわけにはいかない。


私がもっと気をつけていれば、よかった。


青くんが芸能人だって意識をもっと持っておくべきだったんだ。












それから、嫌がらせは毎日エスカレートしていった。


最初は無視や陰口から始まった嫌がらせも、あっという間に靴を隠されたり、プリントを破かれるようになった。



確実に蝕まれていく精神



標的は週刊誌に写っていた私だけで、黄子ちゃんには何も被害がないことが唯一の救い



「また無い…」


下駄箱を開けて小さく呟く


これで3日連続、下駄箱から校内で履くスリッパが盗まれている。


…夕方になったら帰ってきてるから絶対に誰かが持ってるはずなんだけど。



「藍ちゃん…本当に大丈夫?」


隣で心配そうに眉を下げる黄子ちゃん



「大丈夫だよ。職員室でスリッパもらってくる!先に行ってて!」

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