甘の弱な君が好き【完】

黄子ちゃんの前ではなるべく明るく、気にしてないように振る舞った


だって心配かけたくないもん。



実際は、夜は眠れないし朝は起きれない、食欲は無くなって、どうやって笑っていたかわからなくなってきた。


ダメだ、こんなので泣いてちゃ。
















橙真side



「橙真…これ…」



「なんだよこれ。」



生放送の歌番組スタンバイの最中、緑から声をかけられて見せられたスマホの液晶画面


青の熱愛報道


…こんなの学校では全然話題に上がってなかった。


あいつも忙しいみたいで最近学校に来てなくて会ってないし。



「この隣の女の子藍ちゃんだよね?」



「本当だ…」


胸の奥から酸っぱくてドロドロとしたものが湧いてくる感覚。


また胸が痛い。


申し訳程度にかけられたモザイクは、知り合いだったら藍だと分かってしまうほどぞんざいなものだった。
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