甘の弱な君が好き【完】

「何それ、ヤキモチ?」



「当たり前だろ。ムカつく」



青の前でもそんな楽しそうに笑うなんて、胸が痛むんだよ。



もし本当に藍と青が付き合ってたらと思うと、怖い。



「やけに素直だね」




「…ちょっと、藍に電話してくる」




いってらっしゃーい、と手を振る緑



心配する気持ち半分、本当の関係が知りたい気持ち半分で電話をかける。



『もしもし、北浜さん!?』



かけて5コール目で出た電話越しの声は驚きに満ちていた。


藍の心地よいソプラノの声



「…よお」




『どうしたんですか、?』



驚いてるみたいだけど、それ以上にやっぱり元気がないように感じるのは気のせいじゃないはず



「…大丈夫か?」




『え?』




「青の熱愛の記事、あれお前だろ」



自分で話題に出しておいて、素直に心はチクチクする


…ほんと、いつの間にこんなに好きになってんだよ。
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