甘の弱な君が好き【完】
橙真side
予鈴がなって藍には保健室に行くように伝えて別れた。
…キスをしてしまった。
泣き顔を見たら、もう抑えられるものも抑えられなかった。理性が効かなくなるってああいうことなんだ。
でも、あの場で告白するのなんて、弱みに漬け込んでるみたいで嫌だった。
それに今のままじゃ、真白が何するか分からないし。
「…橙真さん」
廊下から歩いてきたのは今、一番会いたくない人、青だ。
藍が熱を出して、あれ以来話してない俺たちはどこかぎこちない
「…昼から来たんだな」
「最近ドラマのおかげで、仕事も増えて来たんで」
いつもと変わらないように見えた青の笑顔
…藍はあんなに泣いてたのに。こいつ何も知らないんだな。
「…熱愛出たくせに、呑気だな。」
腹が立って挑発的な言葉を口走る
「知ってるんすね」
「藍、泣いてたぞ」
「え、藍先輩が…?」
俺の言葉に目を丸くさせて、驚いている様子の青