甘の弱な君が好き【完】
「じゃなくてアイドルだからって自分の気持ちに嘘ついて、藍先輩を傷つけて、辛くないですか?」
「……」
「いいんですか?このままだと本当に俺が藍先輩奪っちゃいますよ」
そのトドメのような言葉に、ドクンと胸が痛んだ。
それは絶対藍を奪われたくない証拠
「俺は藍のことが好きだ。青には渡したくない」
もう誤魔化すのも、目を背けるのもやめた。
「ふっ、そうですか。」
どこか安心したような表情を見せて、やけに優しく微笑む青に違和感を覚えた。
そのまま廊下の奥へ消えていった青
…なんかちょっと嬉しそうに見えるのは気のせいか?
俺、宣戦布告したつもりだったんだけど。