甘の弱な君が好き【完】
「さて、続きまして400m走です!なんとこの競技では芸能コースから北浜橙真くんと、東山青くんが出場です!」
体育委員のその声と同時に湧き上がる会場の声
「きゃーーーー!!」
…すごい人気。
みんな待ってたかのようにこれでもかと、会場の熱が上がる。
「さすがだねぇ」
黄子ちゃんが感心したように呟く
「そうだね…」
軽快な音楽と共に、入場してくる二人に鼓膜が破れそうなほどの歓声
…す、すごい
「やばい!生橙真かっこよすぎる!!」
「この学校に入学してよかったよおおお!!」
もちろん興奮しているのは観客の人だけではなく、普段芸能コースの人を見れない一般コースの学生たちも一緒
観客席よりも学生席のほうが席が近くて最前列だから、よく見える。
「王子様してるねぇ…」
黄子ちゃんの声が隣から聞こえてくる