甘の弱な君が好き【完】
"moreの北浜橙真"である北浜さんは、王子様ながら観客席に手を振って登場
青くんもドラマの影響からか、すごくたくさんの人が注目してる
「分かってたけど、2人とも芸能人だ…」
「藍ちゃん…」
私とは住む世界が違う。
「うわぁ、四宮さんの彼氏だぁ」
「応援してあげればぁ?」
嫌味のような声が脳内で反響する。
週刊誌の件はまだ落ち着いてない。
青くんが出てくるだけで、私も一緒に注目されてしまう。
しょうがないとは分かってる…
「藍ちゃん気にしないでいいよ」
「うん、ありがとう」
黄子ちゃんは優しい。黄子ちゃんがいてくれてよかった。
「では、よーーい、スタート!!」
パンっとピストルの音が響いて、一斉に走り出す。
目で追ってしまうのは北浜さん。