甘の弱な君が好き【完】

「なんか…うーん」



突然悩み出した黄子ちゃん。



「どうしたの?」



「ん?いや、北浜さんすごい真剣じゃない?」



「体育祭なんだから、そりゃ…」



「去年はもっとこうパフォーマンス的な走りだったの。でもすごい本気じゃん」




…確かに。



去年のことは私は知らないけど、北浜さんのことだから、笑顔で手を振りながら走りそうなものなのに。


それに体育祭って行事すらめんどくさくて嫌いそう。



「…なんかあったのかな?」



「何か?」



「わかんないけどね。」



黄子ちゃんの勘は昔から鋭いから、もしかしたら当たってるのかもね。



…真白ちゃんが見にきてるから、絶対一位になりたいとか?



「きゃーーー!さすが橙真!!」



「さらっと一位なんて凄すぎる!!」




結果はダントツで一位



なんでも出来るんだなぁ北浜さんは。




それからお昼を挟んで、続々と進んでいく体育祭。












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