甘の弱な君が好き【完】


橙真side




「さぁ!続きまして!リレーです!!」



体育祭の人の声と同時に入場すると、ライブかと思うくらいの歓声とスポットライト



…本当に体育祭かよこれって毎年思う。



5レーンあるうちの1レーンだけ芸能コースで競う。緑と、青も一緒に出場して、アンカーは俺が務める。



「相変わらず、すごい歓声」



と笑う緑はアイドルスマイルを振り撒く



見渡せば周りはガタイのいいやつらばかり。確か運動部の人が多く参加するらしい。



なんとか、一位を取ってやる。




それで、藍に…




「スタート!!!」



一走目が終わる頃には、一般コースと芸能コースには圧倒的な差があって、



「…絶対勝つ」




小さく呟いた声は誰にも届かない。



やはり一般コースのやつらは手強いらしく足の速いやつばかり。



ちらっと見上げるとたまたま学生席にいる藍と目が合って、真っ赤な顔をする藍

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