甘の弱な君が好き【完】
「てめぇ…」
…また私は、可愛くない態度を取ってしまった。
ああ、どうも素直になれない。
「あー、もうほんと仲良いんだから」
「はっ、はぁ!?どこが!!」
いつもなんだよねこの2人、って黄子ちゃんと青くんに説明する樟葉さん
楽しそうに笑っているのは樟葉さんだけ。
黄子ちゃんなんて『あ、藍ちゃん…北浜橙真様になんてこと言って…っ』なんて呟いて、衝撃を受けてる
「本当、橙真と言い合いできるのは藍ちゃんだけだよ」
「意味わかんねえ事言ってんじゃねぇよ」
そう言いながら、リュックをあさって勉強道具を取り出そうとする北浜さん
「てか、橙真リュックのポケット壊れてない?」
「ああ、最近壊れた」
確かに、結構年季の入っている有名スポーツブランドの黒色のリュック
メッシュになっているリュック側面のポケットが破れている
「橙真さんスターなのに、壊れたリュック持ってるのはないっすよ」
そういう青くんはちゃんと綺麗なカバンだもんね。