何度生まれ変わっても ─心臓病の幼馴染と過ごした日々─
郁を乗せた救急車が病院に到着した。
救急救命室には、救命医、循環器科の医師のほかに、産科の律らも招集されていた。
様々な検査がなされ、郁は、重度の肺炎になっていることがわかった。
妊娠中であること、免疫抑制剤を飲んでいることが合わさり、一気に重症化してしまっていたのだ。
幸いなことに、胎児にも、移植された心臓にも問題は起きていなかった。
しかし、酸素マスクをつけても郁の血中の酸素飽和度は上がらない。
酸欠状態になり、郁は完全に意識を失ってしまった。
荒かった呼吸も、だんだん弱くなってくる。
このままでは、郁はもちろんのこと、お腹の子も危険にさらされる。
「竹内先生、このままだと母子ともに心停止の恐れがあります。今から挿管します。」
「はい、よろしくお願いします。」
救命医に対し、碧が答える。
「…郁!ちょっと苦しいけど、これで楽になるはずだよ。頑張ろうな!」
気管にチューブが入れられたことで、郁は状態が一旦持ち直した。
その後、集中治療室に入院し、悪化している肺炎の治療を行うことになった郁だった。
救急救命室には、救命医、循環器科の医師のほかに、産科の律らも招集されていた。
様々な検査がなされ、郁は、重度の肺炎になっていることがわかった。
妊娠中であること、免疫抑制剤を飲んでいることが合わさり、一気に重症化してしまっていたのだ。
幸いなことに、胎児にも、移植された心臓にも問題は起きていなかった。
しかし、酸素マスクをつけても郁の血中の酸素飽和度は上がらない。
酸欠状態になり、郁は完全に意識を失ってしまった。
荒かった呼吸も、だんだん弱くなってくる。
このままでは、郁はもちろんのこと、お腹の子も危険にさらされる。
「竹内先生、このままだと母子ともに心停止の恐れがあります。今から挿管します。」
「はい、よろしくお願いします。」
救命医に対し、碧が答える。
「…郁!ちょっと苦しいけど、これで楽になるはずだよ。頑張ろうな!」
気管にチューブが入れられたことで、郁は状態が一旦持ち直した。
その後、集中治療室に入院し、悪化している肺炎の治療を行うことになった郁だった。