夜華の先に
私はレジを済ませて自動ドアを通った時に、コンビニの前にいる酔っ払いであろう人に目を向けた。


えっ……

暗くてよく見えないけど、とても、見覚えのあるような人だった。


私は少しずつ近づいた。


「楓夜…?」

私は思わず小さい声を出してしまった。

その声を見逃さなかったのは店員さんだ。

バッとこちらを見て「ご知り合いですか!?」と。

早くこの人を連れて行って、知り合いであれ、と言う希望の目が見られた。

さっきまで目すら開けてい無かったが、うっすらと開けた目は楓夜の綺麗な灰色の目だった。



あの時私も助けてくれたんだ、ここで助けなくてどうする、


私は「知り合いです。ありがとうございます」
と、言って楓夜に近づいた。

店員さんは即ササとコンビニの中に入って行った。

私は楓夜の目の前でしゃがんだ。

「楓夜?大丈夫?」

楓夜は顔も腕も殴られたような跡があった。

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