夜華の先に
見ているだけでとても痛そうだ。

「…ふ、う?」

「うん、楓華だよ。家に帰ろ。」

そう言って私は楓夜の手を掴んで私の家に連れて行った。



「いてーー!!」

「我慢して、」

私は家について、楓夜の腕や顔にある傷に消毒をつけて、手当をした。


「どうしたらこんな怪我ができるのよ…」



「…楓華は俺が誰なのか知らないのか、」

なんて、意味不明なことを言う楓夜

誰なのかって…??

「楓夜は楓夜でしょ?」

何を言ってるのか…

「…うん、そうだな」

楓夜は急に悲しそうな顔をした。

どうしたんだろ…

冷蔵庫に何かあったらよかったのに…そしたら、夕食を作れたんだけど、


「楓夜、夜ご飯…食べる?」

何もないのに、聞いてしまった。

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