夜華の先に
「私も一緒に行きたいけど、私が行っても混乱しちゃうだけだから、いつまでも待ってるよ」


「ありがとな」

俺はそう言って、莉心の頭を撫でた。


莉心とは、高校2年生のとき付き合って、高校卒業までのやく、一年半付き合っていた。

だけど、食い違いが起きて一度別れてしまった。


しかし、驚いたことに、就職した会社で再会。

そして、2年付き合って今に至る。


莉心は実のことも俺の家の事情もぜんぶしっている。

莉心は今俺と同じ会社ではなく、高校の頃から夢と言っていた、漫画家になった。

まだ、読み切り漫画家だけど、毎日原稿と睨めっこしている。


「あ、私は明日会社の方行くから、夜遅いかもー」

と、言いながら、俺のご飯を用意しくれている。

「りょーかい、明日は俺が作っとくよ」

「え!ほんと!!やったー、その言葉を待っていたよ!」

と、俺に抱きついた莉心。
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