年下彼氏は糖度が高め

なんて言って誤魔化そう…?



誰かに聞かれた時の対処法を考えられていないまま、時間だけが過ぎてしまった。



「明日ちゃんと東都くんに謝るから…!許して凛子様〜!!」



未だに泣きっ面のひなたを連れて、駅前の高校生がよく集まっていると言われるカフェに向かっているけれど。



「…もういいよ。とりあえず、予定通り私は用事が出来たことにしてすぐ帰るから。あとは自分でなんとかして。わかった?」



「うん!」



…………ダメだ、不安すぎる。



笑顔で良い返事をしたひなたが、とてつもなく不安なのだ。



ひなたは明るく天真爛漫な性格をしていて、良くも悪くも周りを巻き込むタイプ。



素直で人を疑うということを知らないひなた。



合コンとかいう危険な場所に一人でいたら、絶対変なのに絡まれる未来しか見えない。



「数合わせだから!」と言われて断れなかったのは、ひなたが心配だからという理由。



それに、私が東都と付き合えたのは、臆病な私の背中を押してくれたひなたのおかげでもある。



私が今幸せだから、ひなたにも幸せになって欲しい…という想いもあって。
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