年下彼氏は糖度が高め
肩に手を置き、真っ赤になっているひなたの顔に手を伸ばそうとして──
「っ、ひなた!!ちょっとトイレ着いてきて!」
「えっ!?ちょっと凛子…!?」
ガタッと席を立ち、ひなたの手を引っ張ってトイレへと連れていく。
「り、凛子どうしたの?そんなに慌てて…」
「……」
心配そうに見つめるひなたを、真剣に見つめ返した。
「ひなたは、あの人のことどう思う?」
「へっ?…えぇっと、大地くんのこと?」
ひなたの確認に首を縦に振ると、うーん…と悩みだした。
「優しい…けど、女の子慣れしてそうって感じかな。男の子からの可愛いは言われ慣れてないから戸惑っちゃった。私の理想とは違うと思うっていうのだけはわかるよ」
私の言おうとしていたことを察していたのか、苦笑するひなた。
その表情を見て、ほっと一安心。
「そっ…か。ならよかった…」
「ふふっ、心配してくれたんだ。凛子は本当に優しいよねぇ…」
「当然でしょ?そうじゃなくてもひなたは危なっかしいんだから」
「えー?そんなことないよ?」
そんな会話をして笑いあった後、私は先に帰るため席に戻った。