ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
「え、結構酔ってます?」
「……実は弱い。酒」
「うそっ」
驚いた私は、腕に包まれたままバッと顔を上げた。彼は私の肩におでこをくっつけるようにしていて、顔は見えない。
御鏡さんって、お酒が弱いイメージはなかった。だって蔵元の息子で、自ら日本酒造りに携わっているし、最初に食事した時も普通に……。
いや、そういえばあの時、彼はほとんど飲んでいなかったっけ。しいじに来た時も、『帰って仕事をするから』ってお酒は頼んでいなかったし。どちらもたいして気にしていなかったけれど、強くないからだったのね。
ようやく腕が解かれ、今度は私が彼の腰を支えて再び歩き出す。ふらついたりはしていないが、若干目がとろんとしていてなんだか可愛い。
「どのくらいまで飲めるんですか?」
「日本酒なら一合弱くらいは」
「じゃあ、さっきも日本酒だと思って?」
「いや……咄嗟にああしてた。飲まないといつまでも依都に絡んでくるだろ、あいつ」
忌々しそうにする御鏡さんに、私はふふっと笑みをこぼして「ありがとうございました。私のために」とお礼を言った。
アルコールに弱いことを感じさせないくらい男らしかったな。いつも私を助けてくれる彼を頼もしく思う。
「……実は弱い。酒」
「うそっ」
驚いた私は、腕に包まれたままバッと顔を上げた。彼は私の肩におでこをくっつけるようにしていて、顔は見えない。
御鏡さんって、お酒が弱いイメージはなかった。だって蔵元の息子で、自ら日本酒造りに携わっているし、最初に食事した時も普通に……。
いや、そういえばあの時、彼はほとんど飲んでいなかったっけ。しいじに来た時も、『帰って仕事をするから』ってお酒は頼んでいなかったし。どちらもたいして気にしていなかったけれど、強くないからだったのね。
ようやく腕が解かれ、今度は私が彼の腰を支えて再び歩き出す。ふらついたりはしていないが、若干目がとろんとしていてなんだか可愛い。
「どのくらいまで飲めるんですか?」
「日本酒なら一合弱くらいは」
「じゃあ、さっきも日本酒だと思って?」
「いや……咄嗟にああしてた。飲まないといつまでも依都に絡んでくるだろ、あいつ」
忌々しそうにする御鏡さんに、私はふふっと笑みをこぼして「ありがとうございました。私のために」とお礼を言った。
アルコールに弱いことを感じさせないくらい男らしかったな。いつも私を助けてくれる彼を頼もしく思う。