ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
 よーく理解した。史悠さんはきっと、キャパオーバーになると鬼から甘々王子に変貌するのだ。どちらの彼も好きだけれど、ギャップがすごすぎる。

「史悠さんのほうが甘すぎますよ……」

 耐えきれず両手で熱い顔を覆って呟くと、彼の手が私のそれをそっと掴んで除けた。視界に映る彼は、小首をかしげて問いかける。

「甘いの、嫌い?」
「大好きです」

 首を横に振って即答すると、史悠さんは満足げに口角を上げて私に覆い被さってきた。あっという間にベッドに押し倒され、ネクタイを解く彼に目を見開く。

「じゃあ、たっぷり溶かしてあげないとね」

 妖艶に微笑んだ彼は、私の首筋に顔を埋めるようにしてちゅっと吸い上げた。大きな手がニットの中に侵入し、胸へと迫る。

 わぁぁ、この流れは絶対R指定な展開になるよね!? どうしよう、どうしよう。全然嫌じゃなくてむしろ嬉しいのだけど、避妊具なんて持っていないし……!

 まさか今夜こうなるとは予想していなかったので動揺しまくる。が、それ以上に史悠さんの表情や吐息、手つきが官能的すぎて心臓がもたない。

 ブラのホックが外され圧迫感がなくなった胸を直に弄られると、甘い痺れが走って身体が勝手にビクンと跳ねた。

< 106 / 249 >

この作品をシェア

pagetop