ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
「持ってたんですか」
「依都と気持ちが通じ合ったら、自分が抑えられなくなるかもしれないと思ってね」

 好きな人と両想いだとわかって、なにもせずにいられる男は少ないだろう。その時がいつ来てもいいように用意しておくのは男の嗜みだ。

 だが、もちろん無理強いはしたくない。狭いシングルベッドに腰かけ、彼女の頬をそっと撫でて問いかける。

「他に、なにか心配なことは?」
「え?」
「少しでも君に不安があるなら、今日はここまでにする。とびきり幸せにしてやりたいんだ」

 一瞬驚いたような表情を見せた依都は、それをふわりとほころばせ、俺の手に自分の手を重ねる。

「なにもないです。今すぐ、史悠さんに愛されたい」

 わずかに潤む瞳で見上げられ、胸の奥のほうでドクンと音が鳴った。かろうじて理性を繋ぎ止めている糸が切れそうになる。

「じゃあ、遠慮なく」

 我慢はしないが大事に愛でようと誓い、身を屈めて彼女の唇を求めた。

 指や舌を駆使して、あらゆる性感帯をくすぐって反応を窺う。声が甘くなるところを執拗に攻めると、彼女がどんどん淫らになっていく。

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