ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
「は!? あんた、なに言ってんだ……自分の妻に他の男が迫っていいのかよ」
「あなたが迫ったところで、依都はなびきませんから」
余裕を見せる俺に、彼はぐっと黙り込む。悔しさが感じられるその様子を見ていれば、依都に気があるのは明白だ。
しかし、ふたりの関係は四親等であるとはいえ親族。きっと彼も悩んでいるのだろうと容易に想像がつく。
「……凛太朗さんは、とても真面目で優しい方なんでしょうね。従兄だからと世間体を気にするあまり、ずっと過保護な兄のような立場に留まっていたんじゃありませんか?」
口調を和らげて寄り添うように語りかけると、彼がピクリと反応する。
「あなたが恋愛感情を抱いていても、別に法に触れるわけじゃないし、おかしなことでもない。想いを伝えてけじめがつけられるなら、私は黙って見守りますよ」
凛太朗くんが依都への想いを吹っ切るためには、それが一番いいのではないかと考えていた。彼女が俺以外を愛することはないと、信じているからこそできる提案だ。
彼は複雑そうな面持ちで顔を上げたものの、まつ毛を伏せて嘲笑を漏らす。
「あなたが迫ったところで、依都はなびきませんから」
余裕を見せる俺に、彼はぐっと黙り込む。悔しさが感じられるその様子を見ていれば、依都に気があるのは明白だ。
しかし、ふたりの関係は四親等であるとはいえ親族。きっと彼も悩んでいるのだろうと容易に想像がつく。
「……凛太朗さんは、とても真面目で優しい方なんでしょうね。従兄だからと世間体を気にするあまり、ずっと過保護な兄のような立場に留まっていたんじゃありませんか?」
口調を和らげて寄り添うように語りかけると、彼がピクリと反応する。
「あなたが恋愛感情を抱いていても、別に法に触れるわけじゃないし、おかしなことでもない。想いを伝えてけじめがつけられるなら、私は黙って見守りますよ」
凛太朗くんが依都への想いを吹っ切るためには、それが一番いいのではないかと考えていた。彼女が俺以外を愛することはないと、信じているからこそできる提案だ。
彼は複雑そうな面持ちで顔を上げたものの、まつ毛を伏せて嘲笑を漏らす。