ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
丁寧かつ、お客様の反応に合わせていつものノリを交える彼女の接客もすぐに人気になり、今では看板娘のような存在になっている。
そんな魅力たっぷりな雫を好きにならないほうがおかしいよね、なんて思いながら凛くんを観察していると、彼の頬がみるみる赤らんでくる。
「あれは、別に見惚れてたわけじゃ……ギャルでもTPOをわきまえられるんだなと感心しただけで」
「なになに、私の話? 悪口っぽく聞こえたけどー」
凛くんの腕にぴょんっと飛びついてきた雫が、彼を見上げる。
至近距離でふたりの視線が絡んだ瞬間、お互いに心を奪われたかのごとく真顔になって固まった。
「いや……お前もちゃんとすれば可愛いんだなって話だよ」
「りんたろさんも、スーツ姿結構エグいよ」
ぽうっと見つめ合ったまま呟くふたりは、たぶんお互いに褒め合っている。なんだかとってもいい雰囲気に、内心〝きゃー〟と叫ぶ私。
しかし次の瞬間、ふたりはぎゅっと眉根を寄せて小首をかしげる。
「『ちゃんとすれば』ってなに?」
「『エグい』ってどういう意味?」
同時にまぬけな声を発したので、私は一気に脱力して笑ってしまった。こういう抜けたところも息ぴったりで面白い。
そんな魅力たっぷりな雫を好きにならないほうがおかしいよね、なんて思いながら凛くんを観察していると、彼の頬がみるみる赤らんでくる。
「あれは、別に見惚れてたわけじゃ……ギャルでもTPOをわきまえられるんだなと感心しただけで」
「なになに、私の話? 悪口っぽく聞こえたけどー」
凛くんの腕にぴょんっと飛びついてきた雫が、彼を見上げる。
至近距離でふたりの視線が絡んだ瞬間、お互いに心を奪われたかのごとく真顔になって固まった。
「いや……お前もちゃんとすれば可愛いんだなって話だよ」
「りんたろさんも、スーツ姿結構エグいよ」
ぽうっと見つめ合ったまま呟くふたりは、たぶんお互いに褒め合っている。なんだかとってもいい雰囲気に、内心〝きゃー〟と叫ぶ私。
しかし次の瞬間、ふたりはぎゅっと眉根を寄せて小首をかしげる。
「『ちゃんとすれば』ってなに?」
「『エグい』ってどういう意味?」
同時にまぬけな声を発したので、私は一気に脱力して笑ってしまった。こういう抜けたところも息ぴったりで面白い。