時と姿を変えた恋
「そうね」
「そしたら、早樹も里香ちゃんと遊ぶ」
「遅くなるから多分無理だと思うけど。明日にしたら?うちへ連れてきていいから」
「わーい!」
私は幼稚園で里香ちゃんママに健司を預けてきた。私の賭け。もしかすると、彼は拓也君を送りに来るかもしれない。
私は何故か、今日彼が送りに来るような気がしていた。そうじゃないと私と接触できない。今の私と接触するために彼が何かするとすればそれしかない。
そうすれば、邪魔者がいない。彼の奥さんがいないし、私の夫がそこにはいない。話したいことを話せるのだ。
私はその可能性に賭けた。そして、下の子を預けたのだ。
早樹を迎えに行ったところで、拓也君を連れてきた彼に遭遇した。