時と姿を変えた恋

「どうしたの、志田さん。そんなこと言う人じゃなかったのに。私、結構太ったし、こんなおばさんになってるのわかっていて、そんな嫌みやめてください」

「いや、子供がいるせいか、また違う感じになったな」

「それを言うなら志田さんだってそうです。ずいぶんと渋いイケメンになられて。昔より格好いいですよ」

「……そうか?今なら……」

 正面から見るとこの間は見せなかった色気がすごい。昔はなかった男盛りのオーラを纏って見える。

 前はこんなんじゃなかった。もっと清廉な感じのスポーツマンだった。彼が色を載せた目で私を正面から見た。

 びっくりして、違う話に振り替えた。

「……この近くに住んでいたんですね。前は違うところに確かお住まいでしたよね」

「あ、ああ。拓也が出来て引っ越したんだ。学校とか考えてこっちがいいかと思ってね」
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