時と姿を変えた恋
「今、営業部ですか?」
「その通り……だから、昼間も融通付けられる」
私はそのメールに彼の昔にはない強引さを少し感じた。子供達の日程や自分の予定と会わせ、日にちを決めると連絡した。
「わかった。何とかする。場所はどうする?少し出てこられるか?」
自宅の近くの繁華街や周辺の一番大きな駅はやめておきたい。となると、少し出るしかない。
「そちらに場所は任せます」
「わかった。じゃあM駅辺りまで出てこられそうか?」
「わかりました」
そう言って、その日の十一時頃に約束をした。
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「……三枝」
待ち合わせ場所のとあるビルの上の喫茶店。私は携帯を見つめていたら、目の前に立つスーツ姿の彼。