あんなことがなければ私たちは違ってたのかな
キーンコーンカ~ンコーン

「かのん、みなみ。トイレ行かない?」

「「いいよぉ〜」」

「現代が1時間目は死ぬ〜」

「朝から頭使うよねぇ〜」

「てか、翔は今日休み?」

「なんか現代がめんどくさいらしくて2時間目から来るらしいよ?」

「さすがかのん!翔の事はなんでも知ってるぅ〜」

「ち、違うよ!朝気になったからたまたま陽向に聞いただけだもん!」

「そんな顔を赤くしちゃってぇ〜」

雪乃はいつも私も事をいじってくる。別に嫌じゃないし、なんなら私たちのコミュニケーションだからいいんだけど、やっぱりなれないから恥ずかしくなっちゃう。

「雪乃、そろそろ陽向を許してあげないの?」

「うぅ〜ん」

みなみの問いかけに曖昧な反応をしたあとにこう言った。

「陽向の態度次第だね。」

雪乃は本当は許してるけど、からかってるんだ。いつもの事。

「そろそろ教室戻ろっか。」

「そうだね」

「翔来てるかも知れないしね」

なんて笑いながらみなみが言ってきた。

「だから、違うって!」

「はいはい、来てたらいいね」

「も〜やめてよぉ〜」

「ハハハッ」

なんて話しながら教室に向かって歩いた。
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