あんなことがなければ私たちは違ってたのかな
「おい、今日みんなで帰らないか?」

「私は良いけど。みんなは?」

「あぁ〜私たちはこの後デートなんだよねぇ〜」

「え?そんな予定あっ...いって!」

雪乃が陽向にウインクした。

「あぁそうだな。翔わりぃ俺らは一緒に帰れねぇーや。」

「そっか。せいやとみなみは?」

「わ、私は今日は隣のクラスの子とカラオケ行くんだよね。だからごめん。」

「俺も今日は行くとこがあんだわ。」

「そっか。じゃ俺らだけで帰るか?」

「え?う、うん。」

「じゃさっさと付き合い悪い人たちはほっといて帰ろうぜ!」

「そうだね。」

「かのん良かったね!」

「うん!みんなありがとう!」

「良いってことよ!」

「家までしっかり送ってもらえよ。」

「かのん?早く帰るぞ?」

「う、うん今行く。」

「疲れたなぁ〜」

「天宮は2時間目からでしょ?」

「そうなんだけどさ」

「天宮より1時間多く授業受けてるんだからね。」

「ハハッそうだな。」

「そうだよぉ〜」

「あ、あの子クレープ食べてる。」

「俺らも食うか?クレープ」

「いいの?」

「いいよ。行こ!」

「うん!」



「良いの?私の分まで払ってもらって」

「いいよ、俺に奢らせて!」

「ありがとう。じゃお言葉に甘えて」

「いただきま〜す」

「ん!おいしぃ〜」

「美味いな!」

「うん!」

「あ!かのんチョコ付いてるぞ?」

「...ッ」

(え?!やばい心臓出てきそう。てか、私絶対顔赤いよ!)

翔がかのんに付いていたチョコを人差し指でぬぐった後、その人差し指を舐めた。

「かのんのクレープ甘いな。てかごめん」

「う、ううん全然大丈夫だけど」

「嫌じゃなかった?」

「うん、平気」

「良かった」
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