アンハッピー・ウエディング〜後編〜
『で、どうよ?無月院の姉さん。調子は』
調子?…調子は…。
「まだ熱が高いみたいで…。今は薬で寝てるけど、元気ないよ」
絶対、今朝のホラー映画のせいだろ。
朝っぱらから具合悪いのにあんなもの観てるから、熱が下がらないんだ。
やっぱり俺、今日は朝から学校休んで、寿々花さんの面倒を見てるべきだったな。
判断を誤った。申し訳ない。
『そうか。そりゃ可哀想になー』
『見事に悠理さんからもらっちゃってますね。やれやれ、これだから人間は。脆弱で困りますよ』
乙無が、雛堂の横で溜め息をついているのが聞こえてくる。
…うるせーよ。あんたも人間だろうが。
「明日も寿々花さんの熱が下がらなかったら、休むつもりだから…」
朝までには熱も下がるだろう、とは思っているが…。
明日になっても寿々花さんの具合が悪そうだったら、適当に理由つけて、俺も休もう。
どうせ登校したって、心ここにあらずで全然授業に集中出来ないだろうし…。今日みたいに。
『おー、そうしろ。その方が良いって』
『そうですね。今度は、日本史の授業でハンバーグの作り方を読み上げかねませんし』
『だな。今日の星見の兄さんの様子見てたら、マジでやりかねんわ』
…大袈裟だろ。それは。
全くあんたら、他人事だと思って適当言いやがって…。
「…用件は終わったか?寿々花さんを起こしたくないから、もう切るぞ」
『その前に、午後の世界史の授業で課題が出たので、それだけ伝えておきます』
何だと。
『まぁ、今の悠理さんには、課題なんてやってるような心の余裕はないと思いますが…。教科書の4章を総復習してこい、だそうです』
『来週そこの範囲の小テストやるから、しっかり復習してこいってさ。めんどいよなー』
全くだ。
いくら課題を出されたって、小テストがあるからって、今の俺に寿々花さん以上に優先すべきものは何もない。
残念だったな。小テストは二の次だ。
…聞かなかったことにして、ほっとこ。
小テストは…まぁ、気合いで何とかなるだろ。
『そんじゃあ、二人揃ってお大事にー』
と言って、雛堂達との通話を終えた。
心配してくれる人がいるっていうのは、良いことだな。非常に気が楽になる。
あとは、無事に寿々花さんが回復してくれれば、何も言うことはないのだが…。
こればかりは、寿々花さんの治癒力に任せるしかない。
調子?…調子は…。
「まだ熱が高いみたいで…。今は薬で寝てるけど、元気ないよ」
絶対、今朝のホラー映画のせいだろ。
朝っぱらから具合悪いのにあんなもの観てるから、熱が下がらないんだ。
やっぱり俺、今日は朝から学校休んで、寿々花さんの面倒を見てるべきだったな。
判断を誤った。申し訳ない。
『そうか。そりゃ可哀想になー』
『見事に悠理さんからもらっちゃってますね。やれやれ、これだから人間は。脆弱で困りますよ』
乙無が、雛堂の横で溜め息をついているのが聞こえてくる。
…うるせーよ。あんたも人間だろうが。
「明日も寿々花さんの熱が下がらなかったら、休むつもりだから…」
朝までには熱も下がるだろう、とは思っているが…。
明日になっても寿々花さんの具合が悪そうだったら、適当に理由つけて、俺も休もう。
どうせ登校したって、心ここにあらずで全然授業に集中出来ないだろうし…。今日みたいに。
『おー、そうしろ。その方が良いって』
『そうですね。今度は、日本史の授業でハンバーグの作り方を読み上げかねませんし』
『だな。今日の星見の兄さんの様子見てたら、マジでやりかねんわ』
…大袈裟だろ。それは。
全くあんたら、他人事だと思って適当言いやがって…。
「…用件は終わったか?寿々花さんを起こしたくないから、もう切るぞ」
『その前に、午後の世界史の授業で課題が出たので、それだけ伝えておきます』
何だと。
『まぁ、今の悠理さんには、課題なんてやってるような心の余裕はないと思いますが…。教科書の4章を総復習してこい、だそうです』
『来週そこの範囲の小テストやるから、しっかり復習してこいってさ。めんどいよなー』
全くだ。
いくら課題を出されたって、小テストがあるからって、今の俺に寿々花さん以上に優先すべきものは何もない。
残念だったな。小テストは二の次だ。
…聞かなかったことにして、ほっとこ。
小テストは…まぁ、気合いで何とかなるだろ。
『そんじゃあ、二人揃ってお大事にー』
と言って、雛堂達との通話を終えた。
心配してくれる人がいるっていうのは、良いことだな。非常に気が楽になる。
あとは、無事に寿々花さんが回復してくれれば、何も言うことはないのだが…。
こればかりは、寿々花さんの治癒力に任せるしかない。