アンハッピー・ウエディング〜後編〜
「これでも、三等の景品なんだぜ。二等とか一等とか、それどころか特賞だったら、マジで自分の運、今年どころか来年分まで使い果たすところだった」
三等…このゲーム機が三等の景品なのか。
ってことは…。
「二等の景品は何だったんだ?」
「最新オーブンレンジ」
…そっちの方が良かったな。
「一等は?」
「最新ロボット掃除機」
やっぱりそっちの方が良かったな。
「特賞は…?」
「チョコレート。一年分」
「…それは要らんな」
そんなものが当たったら、漏れなく家族全員虫歯だよ。
「…で、何でその景品を俺に…?」
「いやー。当たったのは良いんだけどさ、自分はもうゲーム機は持ってるし…。2台も同じものあっても、邪魔なだけだし」
「使わなくても、スペアとして置いておけば良いだろ?いつか壊れたとき用に…」
「そんな滅多に壊れるもんじゃねーし。第一、家には置いとけないんだよ。チビ共が虎視眈々と狙ってるから」
あぁ…そうなんだっけ。
子供達にとっては、棚からぼた餅って言うか…。
タダで手に入って、これほど嬉しいものはないだろうな。
だってこれ、最新のゲーム機なんだろ?
新品で、定価で買ったらいくらするのか知らないけど…。
多分、一万円は軽く超えるものと思われる。
小学生や中学生にとって、一万円はデカい。
「昨日もギャーギャー騒いで大変だったんだからな。自分が欲しい、いや自分も、って。おめーらのじゃねーからって話だよ」
「ま、まぁ…」
「家に置いといたら、間違いなく争いの種になるだろ?仕方ないから持ってきたんだよ」
一応雛堂にも、雛堂なりの事情と理由があったらしい。
家に置いておいて、小さい子達の間に余計な争いを生むよりは。
争いの種は目に届かないところに隠すのが一番、ということで、仕方なく学校に持ってきたと。
その事情は分かったけど…。もし先生達にバレたら、別の問題が発生するだろうに。
「折角だから、星見の兄さんにあげようと思って。遅れて持ってきた誕生日プレゼントってことで」
一ヶ月以上遅れてんな。
「いや、そう言われても…。…もらう訳にはいかないだろ」
「何で?」
何で、って…。
それはまぁ…色々と理由はあるけども。
「だって…高いだろ?それ。定価で買ったらいくらだよ?」
「3万ちょっとくらいかな?」
ほらな。言わんこっちゃない。
うちの3週間分の食費じゃん。
ホイホイと人にプレゼントする値段じゃねーよ。恐縮するわ。
椿姫お嬢様じゃあるまいに。
三等…このゲーム機が三等の景品なのか。
ってことは…。
「二等の景品は何だったんだ?」
「最新オーブンレンジ」
…そっちの方が良かったな。
「一等は?」
「最新ロボット掃除機」
やっぱりそっちの方が良かったな。
「特賞は…?」
「チョコレート。一年分」
「…それは要らんな」
そんなものが当たったら、漏れなく家族全員虫歯だよ。
「…で、何でその景品を俺に…?」
「いやー。当たったのは良いんだけどさ、自分はもうゲーム機は持ってるし…。2台も同じものあっても、邪魔なだけだし」
「使わなくても、スペアとして置いておけば良いだろ?いつか壊れたとき用に…」
「そんな滅多に壊れるもんじゃねーし。第一、家には置いとけないんだよ。チビ共が虎視眈々と狙ってるから」
あぁ…そうなんだっけ。
子供達にとっては、棚からぼた餅って言うか…。
タダで手に入って、これほど嬉しいものはないだろうな。
だってこれ、最新のゲーム機なんだろ?
新品で、定価で買ったらいくらするのか知らないけど…。
多分、一万円は軽く超えるものと思われる。
小学生や中学生にとって、一万円はデカい。
「昨日もギャーギャー騒いで大変だったんだからな。自分が欲しい、いや自分も、って。おめーらのじゃねーからって話だよ」
「ま、まぁ…」
「家に置いといたら、間違いなく争いの種になるだろ?仕方ないから持ってきたんだよ」
一応雛堂にも、雛堂なりの事情と理由があったらしい。
家に置いておいて、小さい子達の間に余計な争いを生むよりは。
争いの種は目に届かないところに隠すのが一番、ということで、仕方なく学校に持ってきたと。
その事情は分かったけど…。もし先生達にバレたら、別の問題が発生するだろうに。
「折角だから、星見の兄さんにあげようと思って。遅れて持ってきた誕生日プレゼントってことで」
一ヶ月以上遅れてんな。
「いや、そう言われても…。…もらう訳にはいかないだろ」
「何で?」
何で、って…。
それはまぁ…色々と理由はあるけども。
「だって…高いだろ?それ。定価で買ったらいくらだよ?」
「3万ちょっとくらいかな?」
ほらな。言わんこっちゃない。
うちの3週間分の食費じゃん。
ホイホイと人にプレゼントする値段じゃねーよ。恐縮するわ。
椿姫お嬢様じゃあるまいに。