アンハッピー・ウエディング〜後編〜
寿々花さんが、キノコについて熱く語る中。
他の生徒は、果たしてどんなレポートを書いたのだろうか。
寿々花さんが読んでも良いと言ってくれたので、小冊子をぱらぱらと捲って読んでみた。
好きな生き物、生物についてというテーマなだけあって。
他の生徒は、犬、猫、ハムスターなど、可愛らしい生き物をテーマにレポートを書いているようだ。
恐らく飼っているペットなのだろう。
成程ね。
やっぱり、キノコについて書いてるのは寿々花さんくらいだ。
そんな中。
「おっ…この人は植物について書いてるな…」
オールドローズとモダンローズの歴史、みたいなテーマでレポートを書いている。
生き物だからな。植物だって生き物だ。
しかもバラについてレポートを書くなんて、実にお嬢様っぽいじゃないか。
と思ってよくよく見てみると、そのレポートの執筆者は、俺もよく知る人物。
そう、園芸委員委員長の、小花衣美園先輩であった。
あー、成程。あの人か。
そういや、寿々花さんと同級生なんだっけ。
実にあの人らしいレポートである。
しかも、優秀者のレポートに選ばれるとは…さすがである。
すると。
小花衣先輩のレポートの次に、掲載されていたのは。
「…これ、寿々花さんのレポートじゃん」
「えへへ。私も載せてもらっちゃってたー」
まさかの。
寿々花さん迫真のキノコレポートも、優秀者のレポート集に掲載されていた。
どうやら、寿々花さんの熱意が生物の先生に評価されたようだ。
まず他の生徒とは、レポートのボリュームが違うもんな。
こうして他の生徒のレポートと並んで、寿々花さんのキノコレポートを見ていると…。
色んな意味で、やっぱり他の生徒とは別格だな。
色んな意味でな。
まぁ、でも、この小冊子に掲載されたということは。
それなりに評価が高かったということだから。
それは素直に誇って良いんじゃないか?
「凄いな、良かったじゃん。頑張ってたもんな」
俺も、素直に寿々花さんを褒めてあげた。
「えへへー」
照れ臭そうに笑う寿々花さん。
とても、最後の週末に一夜漬けして書いたレポートとは思えんぞ。
少なくとも、星見悠理の活動記録レポートより遥かに素晴らしい。
良かったぁ、キノコについて書かせて…。
俺の活動記録レポートが小冊子に掲載されたら、俺の一日の行動が女子部二年生の全員にお披露目されてしまうところだった。
危ないところだったよ。
咄嗟にキノコをテーマにすることを決めた自分と、都合良く近くに開館されたキノコ博物館に感謝。
「じゃあ、今日は祝杯代わりに…キノコソテーでも作ろうか?」
「私、キノコ苦手だー」
「…20枚もレポート書いた癖に…?」
見るのと食べるのとは別?やっぱり。
あれだけキノコについて調べて、小冊子に掲載されるほどキノコについて熱いレポートを書いたというのに。
食べるのは嫌いなんだって。意味分かんねぇよな。
まぁ、良いや。それなら。分かったよ。
「じゃ、オムライスにするか。国旗立てたオムライス」
「わーい。やったー」
国旗を立てたオムライス程度で、諸手を挙げて喜ぶんだから。
全く、可愛いもんだよ。
他の生徒は、果たしてどんなレポートを書いたのだろうか。
寿々花さんが読んでも良いと言ってくれたので、小冊子をぱらぱらと捲って読んでみた。
好きな生き物、生物についてというテーマなだけあって。
他の生徒は、犬、猫、ハムスターなど、可愛らしい生き物をテーマにレポートを書いているようだ。
恐らく飼っているペットなのだろう。
成程ね。
やっぱり、キノコについて書いてるのは寿々花さんくらいだ。
そんな中。
「おっ…この人は植物について書いてるな…」
オールドローズとモダンローズの歴史、みたいなテーマでレポートを書いている。
生き物だからな。植物だって生き物だ。
しかもバラについてレポートを書くなんて、実にお嬢様っぽいじゃないか。
と思ってよくよく見てみると、そのレポートの執筆者は、俺もよく知る人物。
そう、園芸委員委員長の、小花衣美園先輩であった。
あー、成程。あの人か。
そういや、寿々花さんと同級生なんだっけ。
実にあの人らしいレポートである。
しかも、優秀者のレポートに選ばれるとは…さすがである。
すると。
小花衣先輩のレポートの次に、掲載されていたのは。
「…これ、寿々花さんのレポートじゃん」
「えへへ。私も載せてもらっちゃってたー」
まさかの。
寿々花さん迫真のキノコレポートも、優秀者のレポート集に掲載されていた。
どうやら、寿々花さんの熱意が生物の先生に評価されたようだ。
まず他の生徒とは、レポートのボリュームが違うもんな。
こうして他の生徒のレポートと並んで、寿々花さんのキノコレポートを見ていると…。
色んな意味で、やっぱり他の生徒とは別格だな。
色んな意味でな。
まぁ、でも、この小冊子に掲載されたということは。
それなりに評価が高かったということだから。
それは素直に誇って良いんじゃないか?
「凄いな、良かったじゃん。頑張ってたもんな」
俺も、素直に寿々花さんを褒めてあげた。
「えへへー」
照れ臭そうに笑う寿々花さん。
とても、最後の週末に一夜漬けして書いたレポートとは思えんぞ。
少なくとも、星見悠理の活動記録レポートより遥かに素晴らしい。
良かったぁ、キノコについて書かせて…。
俺の活動記録レポートが小冊子に掲載されたら、俺の一日の行動が女子部二年生の全員にお披露目されてしまうところだった。
危ないところだったよ。
咄嗟にキノコをテーマにすることを決めた自分と、都合良く近くに開館されたキノコ博物館に感謝。
「じゃあ、今日は祝杯代わりに…キノコソテーでも作ろうか?」
「私、キノコ苦手だー」
「…20枚もレポート書いた癖に…?」
見るのと食べるのとは別?やっぱり。
あれだけキノコについて調べて、小冊子に掲載されるほどキノコについて熱いレポートを書いたというのに。
食べるのは嫌いなんだって。意味分かんねぇよな。
まぁ、良いや。それなら。分かったよ。
「じゃ、オムライスにするか。国旗立てたオムライス」
「わーい。やったー」
国旗を立てたオムライス程度で、諸手を挙げて喜ぶんだから。
全く、可愛いもんだよ。