アンハッピー・ウエディング〜後編〜
「…あの、本当に大丈夫だから。マジで誤解…」
『…あのね、悠理』
「…何?」
母の声が、無駄に真剣だった。
『望んでもいない相手と、一緒に暮らすように命令されて…。その命令から守ってあげることも出来ない、情けない母親だけど…』
「別に俺、母さんのことそんな風に思ったことは一度もないけど…」
『でも、もし悩んでることや困ってることがあったら、何でも相談して頂戴ね』
うん、ありがとう。
何なら、丁度今悩んでるよ。
俺が寿々花さんに振り回され、雛堂や乙無に毎日脅され強請られていると、母さんに誤解されていることに悩んでる。
「本当に…大丈夫なんだって…」
駄目だ。なんか、否定すればするほど肯定してるみたいになってる。
「寿々花さんとも、雛堂…友達とも上手くやってるよ」
『…一人で抱えちゃ駄目よ。時には人を頼ることもしないと。自分だけじゃどうしようも出来ないと思ったら、周りにいる人に助けを求めるのよ』
ごもっともです。仰る通りなのだけど。
母さんが心配しているようなことは、全くありません。事実無根です。
それから俺は、必死に、母さんの誤解を解く為に説得しなければならなかった。
俺があんまり強く否定するから、母さんも最後には、一応頷いてくれたけど。
内心納得出来ていないのは、声音からして明らかだった。
久し振りに声を聞かせて、安心させるどころか。
余計な誤解と心配を生んでいるのだから、本末転倒というものです。
親不孝者でごめんな、マジで。
今度からはもっと、頻繁に母さんに連絡するようにしよう…と、心から反省した。
『…あのね、悠理』
「…何?」
母の声が、無駄に真剣だった。
『望んでもいない相手と、一緒に暮らすように命令されて…。その命令から守ってあげることも出来ない、情けない母親だけど…』
「別に俺、母さんのことそんな風に思ったことは一度もないけど…」
『でも、もし悩んでることや困ってることがあったら、何でも相談して頂戴ね』
うん、ありがとう。
何なら、丁度今悩んでるよ。
俺が寿々花さんに振り回され、雛堂や乙無に毎日脅され強請られていると、母さんに誤解されていることに悩んでる。
「本当に…大丈夫なんだって…」
駄目だ。なんか、否定すればするほど肯定してるみたいになってる。
「寿々花さんとも、雛堂…友達とも上手くやってるよ」
『…一人で抱えちゃ駄目よ。時には人を頼ることもしないと。自分だけじゃどうしようも出来ないと思ったら、周りにいる人に助けを求めるのよ』
ごもっともです。仰る通りなのだけど。
母さんが心配しているようなことは、全くありません。事実無根です。
それから俺は、必死に、母さんの誤解を解く為に説得しなければならなかった。
俺があんまり強く否定するから、母さんも最後には、一応頷いてくれたけど。
内心納得出来ていないのは、声音からして明らかだった。
久し振りに声を聞かせて、安心させるどころか。
余計な誤解と心配を生んでいるのだから、本末転倒というものです。
親不孝者でごめんな、マジで。
今度からはもっと、頻繁に母さんに連絡するようにしよう…と、心から反省した。