ずるいよ、先生。

ドキドキの診察室 玲惟side

ヤバいと思った。


仕切りのところをつかんだら、思わず手を滑らして天瀬さんの近くに倒れこんでしまった。


幸い、彼女に当たったりはしなかったけど壁ドン状態で。


めちゃくちゃ至近距離だった。


ほのかに赤くなった頬に、俺を見ている目に引き込まれそうになった。


意識し出したからこそ、怖い。


手を出してしまいそうだ。


―あのまま俺の腕の中に入れてしまいたい。


そう思った俺は紛れもない変態だろう。


でも、、、。


あれは心臓に悪い。


はぁ、、、。
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