先輩…ずっと隣にいて【１巻】

side空翔


　私は…小さい頃から友達も居場所も限られていた。

　私は、家族の一員として扱われなかった。

　中学２年生になった頃……

学校から帰っている時、遥樹に鬼夜に誘われた。鬼夜に行ってみたら、居心地が良かった。

　私と似たような家庭の人も居た。

私を鬼夜に誘ってくれた恩返しに、遥樹を命を賭けても守ろうと心に誓った。

　だから、遥樹が美麗にボコボコにされたときは許せなかった。
　
　でも、責めることはできなかった。何処か、鬼夜に居る前の私に似ていたから。目に光と色が無かったから。