拷問ASMRー恐怖の音当てクイズー
和美が誰とにもなく呟く。
けれどみんなが同じ気持ちだった。
もうすぐ夏休みがやってくる。
そのためにもこのお金はどうしても欲しい物だった。


「アルバイト漬けの夏休みなんて絶対嫌。絶対にこの4人の誰かが最後までたどり着かなきゃ」


由佳もすっかり本気モードだ。
そんな中、進だけが集中できていない様子で画面から視線をそらしている。


「ちょっと進、もうすぐクイズが始まるんだから真剣になってよ」


由佳から注意されてようやくスマホ画面に視線を向けた。


「俺、イヤホン付けて聞くことにする」


久貴が学生カバンから普段使っているワイヤレスイヤホンを取り出してセッティングしはじめた。
みんな本気だ。


『ここで細かなルールも説明します。
1問につき、書き込む時の制限時間は1分とさせていただきます。
コメント欄には書き込んだときの時間が表示されるので、それを見て判断します』


1問につき1分。
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