拷問ASMRー恐怖の音当てクイズー
和美がお菓子に手を伸ばして言う。


「そうだねぇ。全部で何問あるのかわからないけど、何十人も残りそうかも」

「そうなると賞金ってどうなるんだろう? 10万円を折半とか?」


和美の言葉に久貴が「げぇ」と声を上げた。


「それじゃ大した金になんねぇじゃん。1人頭10万じゃないと意味ないっつーの!」

「それなら、やっぱり途中から難しくなっていくんじゃないか?」


進は首を傾げつつも議論に参加してくる。
最初1万人から始まっているらしいから、最後の1人になるまでにはまだまだ時間がかかりそうだ。


「っていうかさ、さっき映ったシンクって家のキッチンって感じじゃなかったね」


ふと思い出したように和美が言った。


「そうだね。もっと大きなシンクだった」


由佳も頷いている。


「たぶん、今回のために場所を借りて撮影してるんだろ。普通に家でやってたら雑音だって入るだろうし」
進が冷静に判断している。
「そっかぁ。もしも家の中でやってたら、これから出題されるものに目星が付くと思ったんだけどなぁ」
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