【短編】私とあなた
それから初めて私は、
友達に相談をした。
隆介とメールをしている時の、
意味のわからない喜びと、
緊張と…何とも言えない幸福感。
「それって好きって事でしょ?」
「…好き…?」
「うん。好きって事。」
「そんなはずないよ~!」
「栞は自分に素直になれてないだけと思う。」
「素直…?」
「うん。隆介を好きって認めたくないのかもしれないね。でも、メールしたいとか幸福感とか得られるって事は好きなんだと思うよ。その気持ちに自分が気づいてないだけ。」
「…気づいてない…そうなのかなぁ?」
「そうだよ~!もっと自分に素直になったらぁ?きっと答え見えるよ?」
「ん~…イマイチわかんないなぁ。」
「あ、でも隆介好きな人居るって言ってたよね?」
「…うん。」
「ほら!!!」
「えっ!?」
「そのテンションの落ち方とかっ!」
「えぇ!?テンション落ちたぁ?」
「もろ落ちだし。」
「ん~…やっぱわかんないや…」
「今から隆介呼ぼうか?」
「えぇええぇええ!?いいよっ!呼ばなくてっ!!!!」
「来てほしいくせにぃ~!」
「ん~…」
やっぱりわからない。
私は隆介の事が好きなのかな?
ん~…わからない。
自分に素直にかぁ~…。
素直になってるはずなんだけどなぁ。
でも…メールはしたいって思うし、
会いたいとも思ってるしなぁ…。