天才悪女は嘘を見破る〜王太子の教育係になったはずが溺愛されてます。すべてを奪った義妹一家は自滅しました〜
王城に来てからアマリリスの後をついて歩き、ルシアンとの接触を増やしてなんとか対等に会話できるまで近づいた。最近ではロベリアの方がルシアンのそばにいる時間が多いかもしれない。
(でもあくまで夜会に参加するだけなのよね……。アマリリスが婚約者として夜会に参加する前に、わたしがルシアン殿下に選ばれないと……どうしたらいいかしら?)
この夜会でアマリリスが婚約者だと周知されれば、それを覆すのはますます難しくなる。チャンスがあるとすれば夜会前夜までだ。
(ルシアン殿下の様子だと、わたしに気持ちが向いているのは間違いないのよね。きっと婚約者のアマリリスに悪いと思って遠慮してるんだわ)
真面目なルシアンのことだから婚約者に義理立てしているのだと、ロベリアは考える。そこでどうやってもロベリアを選ぶしかないように、既成事実を作るのはどうかと閃いた。
「そうよ、それしかないわ……!」
「ロベリア、なにか言った?」
「いいえ、なんでもないわ。うふふ、きっと夜会ではサプライズが待っているわよ」
「なんのこと?」
「ふふふ、サプライズだから内緒に決まっているじゃない。あんたはそんなこともわからないの?」
(でもあくまで夜会に参加するだけなのよね……。アマリリスが婚約者として夜会に参加する前に、わたしがルシアン殿下に選ばれないと……どうしたらいいかしら?)
この夜会でアマリリスが婚約者だと周知されれば、それを覆すのはますます難しくなる。チャンスがあるとすれば夜会前夜までだ。
(ルシアン殿下の様子だと、わたしに気持ちが向いているのは間違いないのよね。きっと婚約者のアマリリスに悪いと思って遠慮してるんだわ)
真面目なルシアンのことだから婚約者に義理立てしているのだと、ロベリアは考える。そこでどうやってもロベリアを選ぶしかないように、既成事実を作るのはどうかと閃いた。
「そうよ、それしかないわ……!」
「ロベリア、なにか言った?」
「いいえ、なんでもないわ。うふふ、きっと夜会ではサプライズが待っているわよ」
「なんのこと?」
「ふふふ、サプライズだから内緒に決まっているじゃない。あんたはそんなこともわからないの?」