天才悪女は嘘を見破る〜王太子の教育係になったはずが溺愛されてます。すべてを奪った義妹一家は自滅しました〜
ルシアン殿下は母親譲りの美しく艶のある金髪に、王族の証であるロイヤルパープルの瞳を細めていた。そのあまりにも整った容姿は見るものを陶然とさせる。
耳の上で短く切られた髪は動きに合わせてサラサラと揺れていた。目尻が優しく下がり口元は弧を描いていて、とても機嫌がいいように見える。
一方、国王陛下はライトブラウンのクセのある髪を後ろへ流し、眉をひそめて難しい顔をしていた。
深く刻まれた眉間の皺は国王ゆえのものなのか、悪女であるアマリリスが原因なのか。口角が下がり明らかに不機嫌な様子だ。
ひとまず不敬のないよう、淑女として優雅に立ち上がりカーテシーをした。
「我がフレデルトの揺るぎなき太陽。我がフレデルトの若き獅子。このように謁見させていただき恐悦至極に存じます。アマリリス・クレバリーでございます」
「ああ、堅苦しい挨拶はよい。そこへかけてくれ」
「寛大なお言葉ありがとうございます。それでは失礼いたします」
国王陛下とルシアン殿下がソファーにかけたのを確認してから、私もゆっくりと腰を下ろす。侍従が新しく三人分のお茶とお菓子を用意すると、国王陛下が口を開いた。
耳の上で短く切られた髪は動きに合わせてサラサラと揺れていた。目尻が優しく下がり口元は弧を描いていて、とても機嫌がいいように見える。
一方、国王陛下はライトブラウンのクセのある髪を後ろへ流し、眉をひそめて難しい顔をしていた。
深く刻まれた眉間の皺は国王ゆえのものなのか、悪女であるアマリリスが原因なのか。口角が下がり明らかに不機嫌な様子だ。
ひとまず不敬のないよう、淑女として優雅に立ち上がりカーテシーをした。
「我がフレデルトの揺るぎなき太陽。我がフレデルトの若き獅子。このように謁見させていただき恐悦至極に存じます。アマリリス・クレバリーでございます」
「ああ、堅苦しい挨拶はよい。そこへかけてくれ」
「寛大なお言葉ありがとうございます。それでは失礼いたします」
国王陛下とルシアン殿下がソファーにかけたのを確認してから、私もゆっくりと腰を下ろす。侍従が新しく三人分のお茶とお菓子を用意すると、国王陛下が口を開いた。