天才悪女は嘘を見破る〜王太子の教育係になったはずが溺愛されてます。すべてを奪った義妹一家は自滅しました〜
(もう十年も待っているから、あと二、三年くらいどうってことない。僕なしではいられないほど心を掴んだら、きっと閉じ込めても泣かないよね……?)

 アマリリスを独り占めしたいがゆえ、誰にも会わせないよう閉じ込めておきたい。さすがにそんな狂愛を披露するにはまだ早いとわかっているので、ルシアンはそっと胸の内でこいねがった。

(ああ、早く僕に堕ちてこないかな……僕しか見えないくらい甘やかして、アマリリスが溶けるほど愛したいな……)

 ルシアンがそんな危険な妄想をしているとは知らないアマリリスは、腹黒教育を早々に終わらせるため、次の段階へ進むことにした。


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