青白磁のエンドロール





「知らないフリ、してたな」

「それはどっちも……」

「まぁ、なるよな」

 最後は冷たくされたし、もっとずっと気まずい日々を送ることになる可能性もあったのに、年数も経てば案外顔を見て話せるものなのか。

 “懐かしい”って言葉は、どちらの口からも出てこない。

「悪い、帰る所だったろ」

「ううん、大丈夫。どうやって来たの?」





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