青白磁のエンドロール





 まだ鳴っているから、ただの通知音じゃない。

「電話じゃない?」

 帰るから気にしないでと言うと、青鷹君はスマホを取り出して画面を確認する。

「コバか」

 一言呟かれた“コバ”さん。いつ、どのコバさんなのか分からないけれど、高校の時に青鷹君と仲の良かったコバさんがパッと頭に浮かび、目配せするとすぐに彼と別れた。

「もしもし、電話かかってくると思わなかった」





< 103 / 672 >

この作品をシェア

pagetop