青白磁のエンドロール





 何か決め事がある時、地味な奴は選択肢が殆どない。でも、納得しているような顔で、余り物を選び、浮いてしまわないように笑っている。守保とワタシモリもそんな感じだった。

 そんなのおかしいのに、じゃあ誰から決めるんだ? ってなると、やっぱり当然のように目立つ奴から順になるし、その輪にいた自分は早い段階で良い選択をできていたし、仏頂面なのに何かヘマをしてもシラケることなく笑って許され、ラッキーだった場合も数多い。

 学校の在り方を疑問に思っても、わざわざ正義感を振りかざして反論なんてしない。逃げ場のない箱の中で難しい思春期の生徒たちと過ごす日々に、俺は別に、結局上手く過ごせていたから嫌になるようなこともなかった。





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