青白磁のエンドロール
「……呼んで良かった? 俺は……ずっとちせに謝らないといけないこと、あるのに、今まで言えてなくて」
頭上の木々のイルミネーションに、お店から漏れる光、車のヘッドライト。道の端に立ったちせの顔が頻繁に光を受けながら、自分を見上げている。
「名前……敢えて呼ばれないの、分かってた。高校……ね、あれで気まずいって思われてるんだろうなって」
ちせはゆったりした口調で、間を開けながら、穏やかに笑って話をする。
「……ね、私も気まずかったよ。でも、今、素直に嬉しかった」